社会保険、労働保険手続・労務相談・助成金申請・給与計算など幅広く対応 | 兵庫県神戸市中央区の「トラスト社会保険労務士法人」

受付時間【9:00~18:00】※土日祝除く

TEL:078-325-3130

ARTICLE

健康保険の給付について

健康保険の給付について


記事作成日:2026/01/30

健康保険の給付について

健康保険の給付について

健康保険制度とは、病気、けが、出産などによる医療が必要になった時に、医療にかかる自己負担額を軽減するための公的医療保険制度です。
病気やけがなどによる休業、出産、死亡といった事態になると高額な医療費が発生しますが、健康保険は誰もが適切な治療を受けられるように社会全体で医療費を支え合う仕組みになっています。
健康保険制度には、被用者が加入する健康保険(被用者保険)と、自営業者などが加入する国民健康保険の2種類があります。
今回は、健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)における給付について解説していきます。
※本記事は2026年1月30日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

 画像
  • 健康保険の療養の給付では、年齢に応じて1〜3割の自己負担で医療サービスを受けることができます。
  • 傷病手当金は業務外の病気やけがで休業した場合、4日目から標準報酬月額の3分の2が最長1年6か月支給されます。
  • 出産時には出産育児一時金50万円、産前産後の休業期間には出産手当金が支給される制度があります。

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ 健康保険の給付制度を体系的に理解したい人事・総務担当者
☑ 病気やけがで休業した場合の手当について知りたい従業員
☑ 出産を控えた従業員への説明が必要な経営者・管理職



1.療養の給付

療養の給付とは、健康保険の被保険者(被扶養者)が病気やけがなどにより保険証を提示して医療機関を受診した場合、窓口で一部負担金を支払うことで医療サービスを受けられる制度です。
療養の給付は現物給付であり、診察、治療、投薬、入院、看護など幅広い医療行為が対象です。

医療費の自己負担割合は、以下になります。

対象者自己負担割合
義務教育就学前まで2割
小学校入学後〜69歳3割
70歳〜74歳2割(昭和19年4月1日以前生まれの方は1割、現役並み所得者は3割)
75歳以上1割(現役並み所得者は3割)

また、やむを得なく保険証を提示できなかった場合や、保険医療機関以外での受診の場合などには、医療費の全額を自己負担しなければなりません。
この場合に一部負担金を差し引いた金額が後から払い戻される現金給付のことを、療養費といいます。

2.高額療養費制度

高額療養費制度とは、世帯合算で1か月の窓口負担額が自己負担限度額を超過した時に、超えた金額分が払い戻される制度です。
高額療養費制度の自己負担​限度額は、年齢や所得によって変わります。

3.傷病手当金

傷病手当金とは、業務外の病気やけがのため連続して3日以上休んだ場合に、4日目から支給される給付金です。
傷病手当金の支給額は、標準報酬月額の3分の2相当額で、支給開始から通算で最長1年6か月受給できます。

4.出産に関する給付

健康保険では、以下の出産に関する給付があります。

(1)出産育児一時金

出産育児一時金とは、健康保険の被保険者や被扶養者が出産した場合に、子ども1人につき原則50万円支給される一時金です。

(2)出産手当金

出産手当金とは、健康保険の被保険者が出産のために仕事を休み給与が支給されない期間(産前42日、産後56日)に、標準報酬日額の3分の2相当額が対象期間分支給される給付金です。

5.埋葬料(費)

埋葬料とは、業務外の事由により健康保険の被保険者が死亡した場合、健康保険の被保険者により生計を維持されて埋葬を行う方に支給されます。
埋葬料の金額は、5万円です。

埋葬費とは、埋葬料を受けられる方がいない場合に実際に埋葬を行った方に、埋葬料5万円の範囲内で実際に埋葬にかかった費用が支給される給付金です。

まとめ

このように、健康保険には、業務外の病気、けが、出産、死亡に対して必要な給付を行っています。

健康保険制度について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。


まずはトラストへ、お気軽にお悩みをお聞かせください

078-325-3130 メールで今すぐ無料相談

よくある質問

A. 傷病手当金を受給するには、①業務外の病気やけがであること、②療養のため労務に服することができないこと、③連続して3日間の待期期間を満たしていること、④休業期間中に給与の支払いがないこと、の4つの条件を満たす必要があります。
待期期間には土日祝日や有給休暇も含まれます。4日目以降の休業日から支給が開始され、支給開始日から通算して1年6か月間受給することができます。
A. 高額療養費制度の自己負担限度額は、年齢と所得によって区分されています。
70歳未満の場合、所得に応じて5段階に分かれており、例えば標準報酬月額28万〜50万円の方は「80,100円+(医療費−267,000円)×1%」が限度額となります。
また、同一世帯で同じ月に複数の医療機関を受診した場合は合算でき、過去12か月以内に3回以上高額療養費の支給を受けた場合は4回目から限度額が引き下げられる多数回該当の制度もあります。
A. 直接支払制度とは、出産育児一時金を健康保険から医療機関へ直接支払う仕組みです。
この制度を利用すると、被保険者は出産費用から出産育児一時金(原則50万円)を差し引いた金額のみを医療機関に支払えばよく、まとまった出産費用を事前に用意する必要がなくなります。
出産費用が50万円を下回った場合は、差額を健康保険に請求することができます。医療機関と合意書を交わすことで利用でき、多くの医療機関で対応しています。

給与計算、就業規則、社会保険、労働社会保険など労務管理事務について
トラスト社会保険労務士法人へのご依頼・ご相談は