労働者名簿とは?
記事作成日:2026/08/29
労働者名簿とは、労働基準法において企業が作成、備え付け、管理を義務付けられている重要帳簿のことです。
労働者名簿は労務管理の基礎となる書類であり、労働基準監督署の調査が入った場合に必ずチェックが入ると考えられる非常に重要な法定帳簿です。
今回は、労働者名簿の概要や具体的な記載事項、作成対象者、保存期間、作成上の注意点について解説していきます。
※本記事は2026年8月29日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。
この記事は、こんな方におすすめです。
☑ 初めて従業員を雇用し法定帳簿の整備が必要な中小企業の経営者
☑ 労働基準監督署の調査に備えて帳簿を見直したい人事・労務担当者
☑ 労働者名簿の記載事項や保存期間を正しく理解したい総務担当者
労働者名簿とは、労働基準法第107条に定義された労働者ごとの基本情報を記載しなければならない法定帳簿のことです。
労働者名簿は、賃金台帳や出勤簿とともに労働三帳簿と呼ばれています。
また、労働者名簿は、労働条件の適正化と労働者の権利保護を目的として、企業単位でなく事業場単位で作成しなければなりません。
労働者名簿には、労働基準法で以下の項目を必ず記載しなければならないと定められています。
労働者名簿の作成の対象となる労働者は、正社員のみならずパートやアルバイト、契約社員、嘱託社員など、雇用形態を問わず常時使用する労働者が対象になります。
日々雇い入れられる者(日雇い労働者)は、労働者名簿の作成の必要はありません。
ただし、日雇い労働者が1か月を超えて継続して雇用されるようになった場合には、労働者名簿を作成しなければならないため注意が必要です。
また、派遣労働者についての労働者名簿は、派遣先の事業主ではなく派遣元の事業主が作成しなければなりません。
労働者名簿の保存期間は、労働者の退職、死亡、解雇の日を起算日として5年間です。
以前の保存期間は3年間でしたが、2020年の労働基準法の改正により現在は5年間に延長されています。
ただし、2026年現在経過措置として当分の間は、労働者名簿の保存期間は3年間でも問題ないとしています。
労働者名簿の保存方法は紙でも電子データでもどちらでもかまいませんが、電子データの場合は必要に応じて速やかに表示、印刷できる状態でなければなりません。
労働者名簿は一度作成したら終わりではなく、住所変更や退職などの記載事項に変更があった場合には、遅滞なく書き換える必要があります。
労働者名簿の未作成は労働基準法違反となる可能性があり、労働基準監督署の調査で指摘された場合には是正勧告の対象です。
また、労働者名簿の未作成は、労働基準法第120条違反となり30万円以下の罰金に処せられる可能性もありますので注意が必要です。
労働者名簿とは、労働基準法で定められた労働者ごとの基本情報が記載されている帳簿のことです。
また、労働者名簿の作成、備え付け、管理は、労働基準法により義務付けられています。
労働者名簿などの帳簿について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。