労働社会保険手続事務代行
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労災保険の年度更新について
記事作成日:2026/09/24
労働保険の年度更新は、すべての事業主が毎年行わなければならない重要な法的手続きです。
労働保険とは「労災保険」と「雇用保険」を併せた総称ですが、それぞれの保険料の算定方法や算定の基礎となる賃金の範囲が異なります。
今回は、この労働保険の年度更新の中で労災保険に焦点を当て、賃金総額の集計方法や確定保険料、概算保険料の計算方法、保険料の申告、納付の流れについて解説していきます。
※本記事は2026年9月24日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。
この記事は、こんな方におすすめです。
☑ 毎年の労働保険の年度更新手続きに不安を感じている中小企業の事業主
☑ 労災保険料の賃金総額の集計方法を正確に把握したい人事・総務担当者
☑ 初めて年度更新の手続きを行う新任の経理・労務担当者
労働保険の年度更新では、前年度分の確定保険料と、新年度分の概算保険料をあわせて申告しなければなりません。
労災保険料の計算方法は、算出した賃金総額に対して、事業の種類ごとに定められた労災保険率を乗じて算出します。
労災保険率は労働災害の発生リスクに応じて業種ごとに定められていて、建設業や林業などのリスクが高い業種は比較的高く、金融業や卸売、小売業などは比較的低く設定されています。
過去1年間の実績に基づく確定保険料は、前年度に実際に支払った賃金総額に、事業の業種ごとに定められた労災保険率を乗じて計算します。
今後1年間の見込みに基づく概算保険料は、新年度に支払う見込みの賃金総額に、事業の業種ごとに定められた労災保険率を乗じて計算します。
今年度の見込賃金総額が前年度賃金総額の2分の1以上2倍以下である場合は、概算保険料の計算をする上で原則前年度の賃金総額を見込額として使用することが可能です。
労災保険の年度更新では、まず前年度(4月1日から翌年3月31日まで)に事業主が労働者へ支払った賃金総額を集計しなければなりません。
賃金総額に含まれる賃金とは、事業主が労働の対償として労働者へ支払うすべてのものです。
対象となる労働者は、正社員、パートタイム労働者、アルバイト、契約社員、日雇労働者など、雇用形態を問わずに賃金を支払ったすべての労働者が対象です。
また、法人の役員であっても一般労働者と同様に労働者的性格を有する部分の給与については、賃金総額に含めなければなりません。
対象となる賃金は、事業主が労働の対償として労働者に支払う以下のようなすべてのものになります。
一方、以下のような労働の対償とは認められない「恵与的なもの」や「実費弁償的なもの」は例外的に賃金からは除外されます。
保険料の計算が終了したら、労災保険料と雇用保険料を合算した「労働保険概算・確定保険料申告書」を作成し、申告や納付を行います。
申告書には、前年度の確定保険料算定基礎額や確定保険料額、新年度の概算保険料算定基礎額や概算保険料額の記載が必要です。
申告書の記載が終わったら前年度の確定保険料の額と新年度の概算保険料の額を合算した金額を納付しますが、前年度にすでに概算保険料を支払っているために実際の精算額が生じます。
年度更新の納付は、金融機関の窓口のほか、口座振替や電子納付、e-Govを通じた電子申請からの納付が可能です。
労働保険の年度更新は、毎年6月1日から7月10日までの間に申告、納付を行わなければなりません。
労災保険の年度更新の期限は毎年7月10日のため、余裕を持った資金準備などが必要です。
労働保険の年度更新について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。