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労働保険の年度更新について

労働保険の年度更新について


記事作成日:2023/5/29

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労働保険とは、労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険の総称のことをいいます。
労災保険とは、業務上の事由や通勤途中における労働者の負傷、疾病、障害、または死亡に対して労働者や遺族に給付を行う制度です。
雇用保険とは、労働者が失業した場合や、雇用の継続が困難となった事由が発生した場合、自ら職業に関する教育訓練を受けた場合などに必要な給付を行う制度です。
このように、労災保険と雇用保険の保険給付は別々に行われますが、労働保険料の申告や納付は一括で行います。
この労働保険料の申告や納付手続きが、労働保険の年度更新です。


今回は、労働保険の年度更新について、詳しく解説していきます。

1.労働保険の適用事業

労働保険は、パートタイマーやアルバイト含む労働者を一人でも雇用していれば、農林水産の一部の事業は除き業種や規模の如何を問わず適用事業となります。
また、適用事業でない農林水産の一部の事業であっても、事業主やその事業に使用されている労働者の過半数の意思があれば、任意加入の申請をして承諾を得ることで労働保険に加入できるのです。

2.労働保険の年度更新

労働保険の保険料は、毎年4月1日から翌年3月31日までの保険年度を対象期間として計算しています。
労働保険の保険料は、保険年度にすべての労働者(雇用保険は被保険者)に支払われる賃金の総額に対して、事業ごとに定められた保険料率を乗じることで算定できます。
労働保険は、新保険年度の保険料を賃金の総額の見込みから概算で申告と先払いで納付しなければなりません。
この新保険年度の労働保険料のことを、概算保険料といいます。
また、保険年度末に確定した賃金総額により労働保険料を算出します。
この労働保険料のことを確定保険料といい、納付した概算保険料との差額を納付、または還付を受けます。
即ち、事業主は、新年度の概算保険料の申告、納付手続きと、前年度の確定保険料の申告ら納付の手続きを併せて行わなければなりません。
この手続きのことを「労働保険の年度更新」といい、事業主は保険年度の更新期間である毎年6月1日から7月10日までの間に手続きをしなければならないのです。
労働保険の年度更新が遅れた場合は、政府が保険料、拠出金の額を決定して、さらに納付すべき保険料、拠出金の10%の追徴金を課すことがありますので注意が必要です。

3.労働保険料の算出方法

労働保険料の額は、以下の計算方法により算出されます。

当年度中に支払う賃金総額(概算保険料の場合は賃金支払見込額) × 保険料率

(1)賃金の範囲
労働保険料の算出に使用する賃金の範囲は、賃金、給与、手当、賞与など労働の対償として事業主が労働者に支払うすべてのもののことです。

(2)労働保険の保険料率
労働保険の保険料率は、労災保険率と雇用保険率を足したものです。

(3)労災保険率
労災保険料は、事業主が全額を負担し、労働者が負担することはありません。
労災保険率は、事業の種類によって異なります。
また、労災保険率は、「労災保険料率表(平成30年4月1日改定)」(https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudouhokenpoint/dl/rousaihokenritu_h30.pdf)にて調べることができます。

(4)雇用保険率
雇用保険料は、負担率は異なりますが事業主と労働者と双方で負担します。
令和5年度の雇用保険率は、「厚生労働省 令和5年度雇用保険料率のご案内」(https://www.mhlw.go.jp/content/001050206.pdf)にて調べることができます。

まとめ

このように、労働保険の年度更新とは、毎年6月1日から7月10日までの間に新年度の概算保険料の申告、納付手続きと、前年度の確定保険料の申告、納付の手続きを行うことです。

労働保険は、年度更新により4月1日から翌年3月31日までの新保険年度の保険料を、賃金支払見込額を基に概算として支払いますので、先払いになります。

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