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税制上における年収の壁について

税制上における年収の壁について


記事作成日:2024/11/16 / 最終更新日:2025/9/17

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昨今、よく話題になる「年収の壁」ですが、企業の労務担当者はこの意味について理解している必要があります。
年収の壁とは、税金や社会保険料の負担が生じることになる年収のラインのことです。
また、年収の壁には、税制上における年収の壁と社会保険料に対する年収の壁があります。
今回はこの年収の壁のうち、税制上における年収の壁について、分かりやすく解説していきます。
※本記事は2024年11月16日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

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  • 税制上の年収の壁には100万円(住民税)、103万円(所得税)、150万円(配偶者特別控除減額開始)、201万円(配偶者特別控除ゼロ)の4種類がある。
  • 103万円を超えても150万円までは配偶者特別控除38万円が受けられるが、150万円を超えると徐々に控除額が減少する。
  • 基礎控除の引き上げが検討されており、今後年収の壁の金額が変更される可能性がある。

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ パート・アルバイトで働く時間を調整したい配偶者・扶養家族
☑ 扶養内での勤務を希望する従業員を雇用する事業主・人事担当者
☑ 税制上の扶養控除を最大限活用したい世帯主・家計管理者



1.税制上における年収の壁とは?

税制上における年収の壁とは、年収100万円の壁、年収103万円の壁、年収150万円の壁、年収201万円の4種類です。
それぞれの年収のラインについて、税金の金額が変わることになります。
この4種類の税制上における年収の壁について、ひとつひとつ説明していきます。

2.税制上における100万円の壁

税制上における100万円の壁とは、パートやアルバイトなどの給与収入がある方が一般的に年収100万円を超えると住民税がかかるようになる壁のことです。
ただし、住民税がかかる年収の課税基準額が100万円の自治体が多いため年収100万円の壁と言われるのであって、実際は自治体ごとに基準額が異なります。
住民税がかかる基準額については、自治体のホームぺージなどで調べることが可能です。

3.税制上における103万円の壁

税制上における103万円の壁とは、パートやアルバイトなどの給与収入がある方が年収103万円を超えると所得税がかかるようになる壁のことです。
この年収103万円は、基礎控除48万円と給与所得控除55万円を足した金額であり、この金額を越えると所得税がかかるようになるのです。
また、年収103万円は、配偶者が受けられる「配偶者控除」の壁にもなります。
年収が103万円以下の場合は、配偶者が受けられる配偶者控除38万円が適用になり、年収が103万円を超えると配偶者控除は適用対象外です。
ただし、年収が103万円を超えても150万円以下であれば、配偶者は別途38万円の「配偶者特別控除」を受けられます。

4.税制上における150万円の壁

配偶者の給与収入が年収103万円を超えた場合であっても、年収150万円までならば別途38万円の配偶者特別控除を受けることが可能です。
しかし、配偶者特別控除の仕組みとして、配偶者の給与収入が年収150万円を超えると徐々に控除額が少なくなります。
この配偶者特別控除の控除額が、徐々に減っていくラインのことを年収150万円の壁と呼んでいます。

5.税制上における201万円の壁

配偶者特別控除は、配偶者の給与収入が年収150万円を超えると徐々に控除額が少なくなり、配偶者の給与収入が年収201万円を越えた場合には控除額が0円になるのです。
例えば、妻の給与収入が年収201万円を越えた場合には、夫は配偶者特別控除をまったく受けられなくなります。
この配偶者特別控除を受けられなくなるラインのことを、年収201万円の壁と呼んでいます。

まとめ

このように、税金がかかるまたはかからないラインのことを、税制上における年収の壁といいます。
今後、基礎控除の引き上げが行われる可能性があるため、税制上における年収の壁も変わってくるかもしれません。
税金や社会保険料などの給与計算について疑問点等がございましたら、是非一度当事務所にご相談ください。


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よくある質問

A. いいえ、配偶者控除は受けられませんが、配偶者特別控除を受けられる可能性があります。配偶者の年収が103万円を超えても150万円以下であれば、配偶者特別控除として最大38万円の控除を受けることができます。ただし、控除を受ける方(納税者本人)の合計所得金額が1,000万円以下(給与収入のみの場合は年収1,195万円以下)である必要があります。また、150万円を超えても201万円までは段階的に控除額が減少しながらも、配偶者特別控除を受けることが可能です。
A. 所得税はかかりませんが、住民税については注意が必要です。住民税の非課税基準は自治体により異なり、多くの自治体では年収100万円が基準となっていますが、93万円や96万5千円など、100万円未満を基準としている自治体もあります。お住まいの市区町村のホームページで確認するか、市区町村の税務課に問い合わせることをお勧めします。なお、所得税については年収103万円以下であれば課税されません。
A. 2025年9月現在、政府では基礎控除を48万円から引き上げる議論が行われていますが、具体的な実施時期や引き上げ額はまだ決定していません。仮に基礎控除が引き上げられた場合、103万円の壁(基礎控除48万円+給与所得控除55万円)の金額も連動して上昇する可能性があります。また、2024年12月には「年収106万円の壁」の撤廃に向けた議論も進んでおり、今後数年で年収の壁に関する制度が大きく変わる可能性があります。最新の情報は国税庁や厚生労働省のホームページでご確認ください。

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