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65歳超雇用推進助成金とは?

65歳超雇用推進助成金とは?


記事作成日:2025/3/31 / 最終更新日:2026/1/7

65歳超雇用推進助成金とは?

65歳超雇用推進助成金とは?

2025年4月から高年齢者雇用安定法の改正により、企業は「65歳までの定年延長」、「再雇用制度などの65歳までの継続雇用制度の導入」、「定年制の廃止」が義務付けられます。
この改正により、従業員が希望する場合に65歳までの雇用機会を確保することが義務付けされますが、定年を65歳にすることを義務付けるものではありません。
このように、政府は、高齢者であっても意欲と能力があれば年齢に関係なく働ける生涯現役社会を実現することを目標としています。
そのため、事業主が65歳以上への定年引上げや、高年齢者の雇用管理制度の整備や、高年齢の有期契約労働者を無期雇用労働者に転換した場合に助成を行う「65歳超雇用推進助成金」という助成金があります。

今回は、65歳超雇用推進助成金について解説していきます。
※本記事は2025年3月31日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

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  • 2025年4月から高年齢者雇用安定法改正により65歳までの雇用機会確保が義務化され、これを支援する助成金制度がある
  • 65歳超雇用推進助成金は「65歳超継続雇用促進コース」「高年齢者評価制度等雇用管理改善コース」「高年齢者無期雇用転換コース」の3コースで構成
  • 定年引上げや継続雇用制度導入だけでなく、50歳以上の有期契約労働者の無期転換でも助成金を受給できる

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ 定年延長や継続雇用制度の導入を検討しており、活用できる助成金を探している経営者
☑ 高齢社員の雇用管理制度(評価制度・短時間勤務・在宅勤務など)を整備したい人事責任者
☑ 50歳以上のベテラン有期契約社員を無期雇用に転換することを考えている中小企業の担当者



1.65歳超雇用推進助成金の概要

65歳超雇用推進助成金は、生涯現役社会の実現を目的とした制度です。
65歳以上への定年引上げ、高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者から無期雇用労働者への転換をした事業主に対して助成が行われます。
65歳超雇用推進助成金のコースは、「65歳超継続雇用促進コース」、「高年齢者評価制度等雇用管理改善コース」、「 高年齢者無期雇用転換コース」の3種類です。
ひとつひとつ見ていきます。

2.65歳超継続雇用促進コース

65歳超継続雇用促進コースは、以下のいずれかを行った事業主に対して助成を行う助成金です。

・65歳以上への定年の引上げを実施したこと
・希望者全員を対象とした66歳以上の継続雇用制度の導入をしたこと
・定年の定めの廃止をしたこと
・他社による継続雇用制度の導入をしたこと

支給金額は、定年の引上げや定年廃止の年齢、実施した継続雇用の種類などによって異なります。

65歳超継続雇用促進コースの主な支給要件は、以下になります。

・制度を導入した時に経費を要した事業主であること
・制度を規定した労働協約または就業規則が整備されている事業主であること。
・高年齢者雇用等推進者の選任や、高年齢者雇用管理に関する措置を1つ以上行っている事業主であること

3.高年齢者評価制度等雇用管理改善コース

高年齢者評価制度等雇用管理改善コースは、以下の高年齢者の雇用管理制度の整備を行った事業主に対し、経費の一部の助成を行うものです。

・高年齢者の職業能力を評価する仕組みの導入や、賃金・人事処遇制度の導入または改善を実施したこと
・高年齢者の希望に応じた短時間勤務制度の導入や、隔日勤務制度などの導入または改善を実施したこと
・高年齢者の負担の軽減のための在宅勤務制度の導入または改善を実施したこと
・高年齢者が意欲と能力を発揮できるための研修制度の導入または改善を実施したこと
・専門職制度などの高年齢者に適切な役割を与える制度の導入または改善を実施したこと
・胃がん検診等や生活習慣病予防検診など法定外の健康管理制度を導入したこと

高年齢者評価制度等雇用管理改善コースの支給額は、中小企業が支給対象にかかった経費額の60%、中小企業以外は45%です。

高年齢者評価制度等雇用管理改善コースの主な支給要件は、以下になります。

・独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の理事長に、「雇用管理整備計画書」を提出し計画について認定を受けていること
・「雇用管理整備計画書」の計画に基づいて高年齢者雇用管理整備を実施し、実施の状況および計画の終了日の翌日から6か月間の運用状況を明確にする書類を整備していること
・支給申請日の前日までに1年以上継続して雇用されている60歳以上の雇用保険の被保険者であって、高年齢者雇用管理整備の措置により雇用管理整備計画の終了日の翌日から継続して6か月以上雇用されている被保険者が1人以上いること
・雇用管理整備の措置の実施にかかった支給対象経費を、支給申請日までに支払ったこと

4.高年齢者無期雇用転換コース

高年齢者無期雇用転換コースは、50歳以上で定年の年齢になっていない有期契約労働者を無期雇用に転換させた事業主に助成を行う助成金です。
高年齢者無期雇用転換コースの支給額は、対象労働者一人につき中小企業が30万円、中小企業以外は23万円です。

高年齢者無期雇用転換コースの主な支給要件は、以下になります。

・有期契約労働者を無期雇用労働者に転換する制度を労働協約や就業規則、またはこれらに準ずるものに定義していること
・労働協約、就業規則、またはこれらに準ずるものの定義に基づき、雇用する50歳以上かつ定年の年齢になっていない有期契約労働者を無期雇用労働者に転換すること
・労働協約、就業規則、それに準ずるものの定義により転換された労働者に対して、転換後6か月以上の期間継続して雇用し、当該労働者に対して転換後6か月分の賃金を支給すること

まとめ

このように、65歳以上への定年引上げなどを実施した事業主には、65歳超雇用推進助成金を受給できる可能性があります。

助成金について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。


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よくある質問

A. 支給額は定年の引上げ年齢、継続雇用制度の種類、事業所の規模などによって異なります。具体的な金額は制度の内容や実施時期によって変動するため、申請前に最新の要件を確認することをお勧めします。なお、制度導入時に経費を要したことが支給要件の一つとなっています。
A. 対象となるのは「50歳以上かつ定年年齢に達していない有期契約労働者」です。この労働者を無期雇用に転換し、転換後6か月以上継続して雇用し、6か月分の賃金を支給することが支給要件となります。支給額は中小企業で対象労働者1人につき30万円、中小企業以外は23万円です。
A. いいえ、異なります。2025年4月からの法改正で義務付けられるのは「65歳までの雇用機会の確保」であり、具体的には「65歳までの定年延長」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年制の廃止」のいずれかを実施することです。定年を65歳にすることを義務付けるものではなく、60歳定年でも継続雇用制度があれば要件を満たします。

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