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社会保険料の計算の基になる標準報酬月額について

社会保険料の計算の基になる標準報酬月額について


記事作成日:2025/6/4 / 最終更新日:2026/2/28

社会保険料の計算の基になる標準報酬月額について

社会保険料の計算の基になる標準報酬月額について

健康保険料や厚生年金保険料などの社会保険料は、毎月の給与や賞与から引き落とされ、被保険者と事業主とで折半して支払う義務があります。
この毎月の社会保険料を計算するための基になるのが、標準報酬月額です。
人事労務担当者にとって標準報酬月額の仕組みを理解しておくことは、給与計算などを行う上で重要なことです。

今回は、社会保険料の計算の基になる標準報酬月額について分かりやすく解説していきます。

※本記事は2025年6月4日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

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  • 標準報酬月額は報酬を等級区分した金額で、健康保険は1〜50等級、厚生年金は1〜32等級に設定。
  • 月々の健康保険・厚生年金・介護保険料は標準報酬月額 × 料率 ÷ 2(折半)で算出、賞与時は標準賞与額を用いる。
  • 決定方法は定時決定(4〜6月平均)、資格取得時決定、随時改定の3種類

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ 社会保険料計算を担当する総務・経理・給与担当者
☑ 新規に社会保険適用事業所となった企業の人事担当者
☑ 標準報酬月額の仕組みを従業員に説明したいマネージャー



1.標準報酬月額とは?

標準報酬月額とは、社会保険料を計算する基となる金額で、報酬月額を一定の幅で区切った金額のことです。
被保険者によって報酬月額は異なりますので、標準報酬月額も一人ひとり異なります。
現在の標準報酬月額は、健康保険(介護保険)の場合は1等級(5万8千円)から50等級(139万円)まで、厚生年金保険の場合は1等級(8万8千円)から32等級(65万円)までに区切られています。

2.毎月の社会保険料の計算方法

毎月の健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料の計算方法は、標準報酬月額を基に以下の計算式で計算されます。

(1)毎月の健康保険料の計算方法

毎月の健康保険料は、以下の計算式で計算することが可能です。
標準報酬月額 × 健康保険料率 ÷ 2(事業主と被保険者と折半)
健康保険料率は、健康保険組合によって異なるため注意が必要です。

(2)毎月の厚生年金保険料の計算方法

毎月の厚生年金保険料は、以下の計算式で計算できます。
標準報酬月額 × 厚生年金保険料率(18.3%) ÷ 2(事業主と被保険者と折半)

(3)毎月の介護保険料の計算方法

介護保険料は、満40歳になる日(40歳の誕生日の前日)が属する月から、健康保険料と一緒に毎月の給与から支払われます。
毎月の介護保険料は、以下の計算式で計算することが可能です。

標準報酬月額 × 介護保険料率 ÷ 2(事業主と被保険者と折半)

介護保険料率は、健康保険組合によって異なります。

3.賞与時の社会保険料の計算方法

賞与時の社会保険料は、標準報酬月額ではなく標準賞与額を基に決定されます。
標準賞与額とは、税引き前の賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた金額です。

(1)賞与時の健康保険料の計算方法

賞与時の健康保険料は、以下の計算式で計算できます。

標準賞与額 × 健康保険料率 ÷ 2(事業主と被保険者と折半)

(2)賞与時の厚生年金保険料の計算方法

賞与時の厚生年金保険料は、以下の計算式で計算できます。

標準賞与額 × 厚生年金保険料率(18.3%) ÷ 2(事業主と被保険者と折半)

(3)賞与時の介護保険料の計算方法

賞与時の介護保険料は、以下の計算式で計算することが可能です。

標準賞与額 × 介護保険料率 ÷ 2(事業主と被保険者と折半)

4.標準報酬月額の決定方法

標準報酬月額は、主に以下の方法により決定されます。

(1)定時決定

定時決定とは、年1回標準報酬月額を変更する基本的な決定方法です。
毎年4月から6月までの3か月間の給与の平均額を基準に標準報酬月額を決定する方法で、その年の9月から翌年の8月まで反映されます。

(2)資格取得時決定

社会保険に新しく加入した場合、入社時の給与に基づいて決定する方法です。

(3)随時改定

昇給や降給などがあって、給与が大幅に変動した場合に定時決定を待たずに標準報酬月額を変更する方法です。

まとめ

このように、標準報酬月額とは、報酬月額を一定の幅で区切った社会保険料を計算する基となる金額のことです。
社会保険料および標準報酬月額について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。


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よくある質問

A. 4月〜6月の報酬平均による標準報酬月額と、前年7月〜当年6月の年間報酬平均による標準報酬月額に2等級以上の差がある場合は、「年間平均による保険者算定」の特例を利用することが可能です。
ただし、この2等級以上の差が業務の性質上、例年発生することが見込まれることが条件です。
この特例を受けるためには、事業主の申立てと被保険者の同意が必要となります。繁忙期が4月〜6月に毎年集中する業種では、この特例の活用を検討するとよいでしょう。
A. 2025年6月に成立した年金制度改正法により、厚生年金保険の標準報酬月額の上限が段階的に引き上げられることが決まっています。
現行の上限は32等級(65万円)ですが、2027年9月から33等級(68万円)、2028年9月から34等級(71万円)、2029年9月から35等級(75万円)へと順次引き上げられます。
報酬月額が66万5千円以上の方は保険料負担が増加しますが、将来受給する年金額も増加します。
A. 3歳未満の子を養育する期間中に報酬が下がった場合は、「養育期間標準報酬月額特例」を利用することが可能です。
この特例により、実際の(下がった)標準報酬月額で保険料は計算されますが、年金額の計算では育児休業前の従前の標準報酬月額でみなし計算されるため、将来の年金額が減少することはありません。
「厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書」を年金事務所に提出することで適用されます。なお、この特例は男性従業員も対象です。

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