令和7年度税制改正における特定親族特別控除の創設について
記事作成日:2025/10/4
令和7年度税制改正が行われ、基礎控除の見直しと給与所得控除を見直し、特定親族特別控除の創設し、扶養親族等の所得要件の改正が行われます。
この税制改正のため、令和7年の年末調整は今までとは変更になりますので、企業などの労務担当者は注意が必要です。
今回はこの改正の中で、特定親族特別控除の創設について解説していきます。
※本記事は2025年10月4日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。
この記事は、こんな方におすすめです。
☑ 大学生等の子どもを扶養している親御様・保護者
☑ 令和7年度税制改正への対応準備が必要な労務・経理担当者
☑ 年収の壁による働き控えの影響を受けている事業主・採用担当者
特定親族特別控除とは、令和7年度税制改正で新たに創設された所得控除のことです。
特定親族特別控除は、大学生などの年代(19歳以上23歳未満)の子どもを扶養する親の税金の負担を軽減する制度です。
また、親の扶養に入っている大学生などの年代が、年収の壁を気にしないで働くことができるようにすることを目的としています。
令和6年までの特定扶養控除では、年収の壁である103万円を超えると親が控除を受けられない仕組みになっていたため、大学生などの年代が働き控えをしなければなりませんでした。
そのため、大学生などの年代が年末などに働き控えをすることになり、人手不足の要因や企業などの業務に影響が出ていました。
しかし、特定親族特別控除の創設により、大学生などの年代が年収の壁による働き控えを考えなくてもよくなります。
19歳以上23歳未満の扶養する子どもの合計所得金額が58万円超123万円以下(給与収入では123万円超188万円以下)の場合、子どもの所得に応じて親は段階的に特定親族特別控除が受けられるようになります。
特定親族特別控除は2025年分の所得税から適用されるため、2025年の年末調整を行う時に注意しなければなりません。
具体的な子どもの合計所得金額と所得税の特定親族特別控除は、以下の通りです。
| 扶養する特定親族の合計所得金額 (給与収入) |
特定親族特別控除額 |
|---|---|
| 58万円超~85万円以下 (123万円超~150万円以下) |
63万円 |
| 85万円超~90万円以下 (150万円超~155万円以下) |
61万円 |
| 90万円超~95万円以下 (155万円超~160万円以下) |
51万円 |
| 95万円超~100万円以下 (160万円超~165万円以下) |
41万円 |
| 100万円超~105万円以下 (165万円超~170万円以下) |
31万円 |
| 105万円超~110万円以下 (170万円超~175万円以下) |
21万円 |
| 110万円超~115万円以下 (175万円超~180万円以下) |
11万円 |
| 115万円超~120万円以下 (180万円超~185万円以下) |
6万円 |
| 120万円超~123万円以下 (185万円超~188万円以下) |
3万円 |
扶養する特定親族の合計所得金額が58万円以下の場合は、従来の特定扶養親族として63万円が控除されます。
このように、令和7年度税制改正により、基礎控除と給与所得控除が見直しされ、特定親族特別控除が創設され、扶養親族等の所得要件の改正が行われます。
この中で特定親族特別控除の創設は、大学生などの年代を扶養する親の税負担を軽減する制度です。
令和7年度の税制改正は、令和7年の年末調整から適用されます。
年末調整について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。