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令和7年度税制改正における扶養親族等の所得要件の改正について

令和7年度税制改正における扶養親族等の所得要件の改正について


記事作成日:2025/10/4

令和7年度税制改正における扶養親族等の所得要件の改正について

令和7年度税制改正における扶養親族等の所得要件の改正について

令和7年度税制改正によって、基礎控除と給与所得控除の見直しが行われ、特定親族特別控除が創設され、扶養親族等の所得要件の改正が行われます。
この税制改正によって、令和7年の年末調整は従来とは変更になる部分がありますので、企業などの労務担当者は注意が必要です。
今回はこの改正の中で、扶養親族等の所得要件の改正について解説していきます。
※本記事は2025年10月4日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

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  • 令和7年度税制改正により基礎控除と給与所得控除が見直され、扶養親族等の所得要件が一律10万円引き上げられる。
  • 扶養親族・同一生計配偶者は年間合計所得58万円以下(給与収入のみなら123万円以下)に変更となり、控除額自体は変更なし。
  • 令和7年の年末調整から適用されるため、企業の労務担当者は扶養控除等申告書の確認方法の見直しが必要。

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ 令和7年度税制改正の影響を正確に把握したい経営者・事業主
☑ 年末調整業務の変更点を確認したい人事・労務担当者
☑ 扶養の範囲内で働く配偶者や家族がいる従業員・パート労働者



1.扶養親族等の所得要件の改正

令和7年度税制改正により、合計所得金額に応じて基礎控除額が改正されました。
この改正により、以下の扶養親族等の区分のそれぞれの控除の対象となる所得要件が変わりました。

令和7年度税制改正における扶養親族等の所得要件の改正は、あくまでも所得要件の改正であり控除額が変更になるわけではないため注意が必要です。
変更となった扶養親族等の区分とそれぞれの控除に対する所得要件は、以下になります。

(1)扶養親族

令和7年度の税制改正により、扶養控除の対象となる扶養親族の所得要件が、以下のように変更になりました。
扶養控除とは、控除対象扶養親族を扶養している場合に所得金額から一定の金額を控除することができる所得控除の一つです。

扶養親族等の区分 年間の合計所得金額
(収入が給与だけの場合の収入金額)
改正前 改正後
扶養親族 48万円以下
(103万円以下)
58万円以下
(123万円以下)

(2)同一生計配偶者

令和7年度の税制改正により、配偶者控除の対象となる同一生計配偶者の所得要件が、以下のように変更になりました。
配偶者控除とは、控除対象配偶者がいる場合に所得金額から一定の金額を控除することができる所得控除の一つです。

扶養親族等の区分 年間の合計所得金額
(収入が給与だけの場合の収入金額)
改正前 改正後
同一生計配偶者 48万円以下
(103万円以下)
58万円以下
(123万円以下)

(3)ひとり親の生計を一にする子

令和7年度の税制改正により、ひとり親控除の対象となるひとり親の生計を一にする子の所得要件が、以下のように変更になりました。
ひとり親控除とは、ひとり親である人が所得金額から一定の金額を控除することができる所得控除の一つです。

扶養親族等の区分 年間の合計所得金額
(収入が給与だけの場合の収入金額)
改正前 改正後
ひとり親の生計を一にする子 48万円以下
(103万円以下)
58万円以下
(123万円以下)

(4)配偶者特別控除の対象となる配偶者

令和7年度の税制改正により、配偶者特別控除の対象となる配偶者の所得要件が、以下のように変更になりました。
配偶者特別控除とは、配偶者特別控除対象配偶者がいる場合に所得金額から一定の金額を控除することができる所得控除の一つです。

扶養親族等の区分 年間の合計所得金額
(収入が給与だけの場合の収入金額)
改正前 改正後
配偶者特別控除の対象となる配偶者 48万円超133万円以下
(103万円超201万5,999円以下)
58万円超133万円以下
(123万円超201万5,999円以下)

(5)勤労学生

令和7年度の税制改正により、勤労学生控除の対象となる勤労学生の所得要件が、以下のように変更になりました。
勤労学生控除とは、働きながら学校に通学している学生の所得金額から一定の金額を控除することができる所得控除の一つです。

扶養親族等の区分 年間の合計所得金額
(収入が給与だけの場合の収入金額)
改正前 改正後
勤労学生 75万円以下
(130万円以下)
85万円以下
(150万円以下)

まとめ

このように、令和7年度税制改正により、基礎控除と給与所得控除の見直しが行われ、特定親族特別控除が創設され、扶養親族等の所得要件の改正が行われます。
令和7年度の税制改正は、令和7年の年末調整から適用されますので注意が必要です。

年末調整について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。


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よくある質問

A. 今回の改正は所得税法上の扶養親族等の所得要件の改正であり、社会保険の扶養認定基準(年収130万円未満)には影響しません。
つまり、所得税では年収123万円まで扶養親族として認められるようになりますが、社会保険では引き続き年収130万円が基準となります。
したがって、年収123万円超130万円未満の方は、所得税上は扶養から外れますが、社会保険上は被扶養者として認められる状況が生じますので、世帯全体の手取り額を考慮した働き方の検討が必要です。
A. 令和7年から勤労学生控除の所得要件が年収130万円以下から150万円以下に引き上げられます。
これにより、学生本人は年収150万円まで勤労学生控除(27万円)を受けられるようになります。
ただし、親の扶養控除の対象となる扶養親族の要件は年収123万円以下ですので、年収が123万円を超えると親は扶養控除を受けられなくなります。
例えば、子供の年収が140万円の場合、子供本人は勤労学生控除を受けられますが、親は扶養控除(38万円~63万円)を失うことになるため、世帯全体の税負担を考慮する必要があります。
A. まず、配偶者の扶養範囲内で働きたい場合、令和7年から所得税上の配偶者控除の対象となる収入上限が103万円から123万円に引き上げられることを説明します。
ただし、以下の点に注意が必要です。
①配偶者特別控除は引き続き年収201万5,999円まで段階的に適用される。
②社会保険の扶養基準(130万円)や適用拡大企業での加入基準(106万円)は変更されない。
③住民税の非課税限度額は自治体により異なるが概ね100万円前後で変更なし。
④配偶者の会社の家族手当支給基準は会社独自の規定による。
という点です。これらを総合的に検討し、世帯の手取り額が最も有利になる働き方を選択することをアドバイスしてください。

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