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雇用保険の求職者給付について

雇用保険の求職者給付について


記事作成日:2025/10/30

雇用保険の求職者給付について

雇用保険の求職者給付について

雇用保険とは、労働者が失業した場合や、育児介護などにより働けない場合などに一定の給付を行う公的制度です。
雇用保険は、一定の給付を行うことで生活の安定や再就職を支援することを目的としています。
この雇用保険の中には、失業中の生活の安定のための給付や、職業訓練や再就職のための支援を行う求職者給付があります。
求職者給付に対する手続きは離職者本人がハローワークにて行うため、人事労務担当者が行う手続きは失業手当に対する「離職票」の発行くらいしかありません。
しかし、失業手当などの求職者給付については、知っておいた方がよいでしょう。

今回は、雇用保険の求職者給付について解説していきます。
※本記事は2025年10月3日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

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  • 雇用保険の求職者給付は、失業中の生活安定と再就職支援を目的とした公的給付制度である。
  • 基本手当(失業手当)を中心に、技能習得手当・傷病手当など被保険者の種類に応じた給付が整備されている。
  • 受給には離職前2年間に被保険者期間12か月以上等の要件を満たし、ハローワークでの手続きが必要となる。

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ 雇用保険の求職者給付制度の全体像を理解したい人事労務担当者
☑ 従業員の退職時に必要な離職票発行手続きを確認したい事業主・総務担当者
☑ 失業手当の受給要件や申請方法を知りたい離職予定者・求職者



1.求職者給付の種類

雇用保険の求職者給付は、被保険者の種類によって以下のように分類されています。

(1)一般被保険者に対する求職者給付

一般被保険者に対する求職者給付は、以下の給付があります。

  • 基本手当
    失業手当や失業給付などと呼ばれる一般的な給付で、失業中の生活を支えるための手当のことです。
  • 技能習得手当
    ハローワークの指示により公共職業訓練などを受講する場合に支給される手当で、受講手当と通所手当があります。
  • 傷病手当
    ハローワークへ求職の申し込みをした後に、病気やけがのため15日以上求職活動ができない場合に、基本手当の代わりに支給される手当です。
  • 寄宿手当
    ハローワークの指示により公共職業訓練などを受講する時に、家族と別居して寄宿する場合に支給される手当のことです。

(2)高年齢被保険者に対する求職者給付

一般被保険者に対する求職者給付は、65歳以上の離職者が基本手当の代わりに一時金として受け取る高年齢求職者給付金のみです。

(3)短期雇用特例被保険者に対する求職者給付

短期雇用特例被保険者に対する求職者給付は、季節的に雇用される人や短期で雇用される人に支給される特例一時金のみになります。

(4)日雇労働被保険者に対する求職者給付

日雇労働被保険者に対する求職者給付は、日雇労働者が対象の日雇労働求職者給付金のみです。

2.基本手当

一般被保険者に対する求職者給付の中で、失業中の生活を支えるための一般的な手当に基本手当があります。
雇用保険の基本手当とは、雇用保険の被保険者が離職した場合、失業中の生活の安定を図り1日でも早く再就職するための就職活動を容易にするために支給される給付のことです。

(1)基本手当の受給要件

雇用保険の基本手当を受給するには、以下の要件を満たさなければなりません。

  • ハローワークで求職の申込みを行い、就職に対する意思と能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない失業状態にあること
  • 離職の日以前の2年間に被保険者期間が通算して12か月以上あること(特定受給資格者または特定理由離職者は離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あること)

雇用保険の受給期間は、原則離職した日の翌日から1年間(所定給付日数330日の場合は1年と30日、360日の場合は1年と60日)です。
この受給期間内で、受給手続き後の失業状態にある日について、所定給付日数を上限に基本手当が受給できます。

(2)離職票の発行

離職票(雇用保険被保険者離職票)とは、雇用保険の基本手当を受給する時に退職したことを証明するために離職者がハローワークへ提出する書類のことです。
離職票の発行は会社が独自に発行するのではなく、ハローワークを経由して発行されます。
離職者が退職時に離職票の発行を希望した場合には、会社は離職票の発行をしなければなりません。(59歳以上の離職の場合は、本人の希望の有無にかかわらず発行する必要があります。)

会社は退職日の翌々日から10日以内に、「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」を管轄のハローワークに提出します。
この提出した雇用保険被保険者離職証明書の一部が、雇用保険被保険者離職票(雇用保険被保険者離職票-1、雇用保険被保険者離職票-2)としてハローワークから会社へ交付されます。
ハローワークから交付された離職票は、会社から離職者へ郵送などで渡されることになるのです。

まとめ

雇用保険の中には、失業中の生活の安定、職業訓練、再就職のための支援などを行う求職者給付があります。

雇用保険について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度トラストまでご相談ください。


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よくある質問

A. 育児休業中に退職した場合でも、一定の要件を満たせば基本手当を受給することができます。
育児休業期間中は雇用保険の被保険者資格が継続しているため、離職日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あれば受給資格を得られます。
ただし、育児休業給付金を受給中の場合は、基本手当との併給はできません。
また、子の養育のためすぐに求職活動ができない場合は、受給期間の延長申請(最長4年まで)を行うことができます。
この延長手続きは、離職日の翌日から30日経過後の1か月以内に行う必要があるため、早めにハローワークに相談することをお勧めします。
A. 2022年1月から、65歳以上の労働者については複数の事業所での勤務時間を合算して雇用保険の加入要件(週20時間以上)を判断する「マルチジョブホルダー制度」が導入されています。
ただし、65歳未満の方は、主たる事業所(週の所定労働時間が最も長い事業所)でのみ雇用保険に加入することになります。
基本手当の受給中に副業で収入を得た場合は、その就労日数や収入額によって基本手当が減額または不支給となることがあります。
週20時間未満かつ週3日以下の就労であれば、原則として基本手当を受給しながら働くことが可能ですが、必ずハローワークに申告する必要があります。
A. 2025年現在、雇用保険関連の手続きは段階的にオンライン化が進められています。事業主側では、雇用保険被保険者資格取得届・喪失届などの主要な手続きが電子申請(e-Gov)で可能となっており、離職証明書も電子的に作成・提出できます。
求職者側では、2023年7月から一部の労働局で失業認定のオンライン化が試行開始され、2025年1月からは来所困難者(障害者、難病患者、介護・子育て中の方、管轄ハローワークへの往復4時間超の方など)を対象に、オンライン面談による失業認定が全国で実施されています。
また、マイナポータルを通じて離職票の電子交付を受けることも可能になりました。ただし、初回の受給資格決定や職業相談は引き続きハローワークへの来所が必要です。
今後、2025年(令和7年)中には就職支援プログラム対象者への電子申請のみによる失業認定も全国展開される予定で、さらなる利便性向上が期待されています。

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