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労災保険の障害(補償)給付について

労災保険の障害(補償)給付について


記事作成日:2025/11/30

労災保険の障害(補償)給付について

労災保険の障害(補償)給付について

労働者災害補償保険(労災保険)とは、労働者が業務中や通勤中の災害により負傷、疾病、障害、死亡した場合に給付などを行う日本の公的保険の中の一つです。

労災保険の給付の中には、以下の主な給付があります。
・療養(補償)給付
・休業(補償)給付
・傷病(補償)年金
・障害(補償)給付
・遺族(補償)給付
・葬祭料(葬祭給付)
・介護(補償)給付
・二次健康診断等給付

今回は、この労災保険の給付の中で、業務上または通勤途中の災害により労働者が負傷して、治療した後に身体に一定の障害が残った場合の給付である障害(補償)給付について解説していきます。
※本記事は2025年11月30日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

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  • 業務・通勤災害による傷病が治癒後に身体に障害が残った場合、障害等級1〜14級に応じた給付が受けられる。
  • 障害等級1〜7級は生涯にわたる年金、8〜14級は一時金として支給され、労働能力の喪失程度により決定される。
  • 申請は医師の診断書とレントゲン写真等を添付して労働基準監督署長に提出し、等級認定を受ける。

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ 労災後の障害補償制度を把握したい事業主・人事労務担当者
☑ 従業員の労災後の生活保障を理解したい安全衛生管理者・現場責任者
☑ 障害等級と給付内容を確認したい被災労働者・家族



1.障害(補償)給付とは?

障害(補償)給付とは、業務災害または通勤災害による傷病が治癒した後に、身体に一定の障害が残った場合に支給される給付のことです。

他の労災保険と同様に、業務災害による後遺障害が残った場合の給付を障害補償給付、通勤災害による後遺障害が残った場合の給付を障害給付と呼んでいます。

2.障害(補償)給付の支給要件

障害(補償)給付を受給するためには、以下の要件を満たすことが必要です。

・業務災害または通勤災害における傷病であること
・対象の傷病が治癒(症状固定)をしていること
・治癒をした時点で厚生労働省令で定める障害等級に該当する障害が身体に残っていること

治癒(症状固定)とは、これ以上治療を続けても改善の効果が期待できない状態を指し、完治とは異なりますので注意が必要です。

3.障害(補償)給付の給付内容

障害(補償)給付は、厚生労働省令で定める障害等級によって年金、または一時金として支給されます。

(1)障害(補償)年金

厚生労働省令で定める障害等級が第1級から第7級の方は、障害(補償)年金を受給できます。

障害(補償)年金は、重度の障害のため労働能力の喪失程度が大きく長期の生活支援が必要な場合に、生涯にわたり定期的に支給される年金です。

(2)障害(補償)一時金

厚生労働省令で定める障害等級が第8級から第14級の方は、障害(補償)一時金を受給できます。

障害(補償)一時金は、比較的軽度な障害が残った場合の補償として一時金として支給されるものです。

4.障害(補償)給付の申請手続き

障害(補償)給付を申請する時は、医師または歯科医師の診断を記入した請求書と必要に応じてレントゲン写真などを添付して、所轄の労働基準監督署長に提出します。

障害(補償)給付の請求は、基本的に労働者本人またはその代理人が行います。

まとめ

このように、業務災害または通勤災害による傷病が治癒した後に身体に一定の障害が残った場合には、労災保険から障害(補償)給付が受給できる可能性があります。

障害(補償)給付の支給は、厚生労働省令で定める障害等級が第1級から第7級の場合は年金、第8級から第14級の場合は一時金での支給です。

労災保険について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。


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よくある質問

A. 障害(補償)給付と傷病(補償)年金は、支給時期と要件が異なります。
傷病(補償)年金は、療養開始後1年6か月を経過しても治癒せず、傷病等級(1〜3級)に該当する場合に、療養中に支給される年金です。
一方、障害(補償)給付は、傷病が治癒(症状固定)した後に、身体に障害が残った場合に支給される給付です。
つまり、傷病(補償)年金は療養中の給付、障害(補償)給付は治癒後の給付という違いがあります。
また、障害(補償)給付は等級が1〜14級まであり、8級以下は一時金での支給となる点も異なります。
A. 障害等級の認定結果に不服がある場合は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に、労働者災害補償保険審査官に審査請求を行うことができます。
審査請求では、新たな医学的証拠や意見書を提出することも可能です。
審査官の決定にも不服がある場合は、その決定書の謄本が送付された日の翌日から2か月以内に、労働保険審査会に再審査請求ができます。
また、審査請求から3か月を経過しても決定がない場合も、再審査請求が可能です。
さらに、再審査請求の裁決に不服がある場合は、裁決があったことを知った日から6か月以内に、処分の取消訴訟を提起することもできます。
A. 業務災害または通勤災害以前から障害を有していた場合は、「加重」として取り扱われます。
この場合、現在の障害等級に応じた給付額から、既存の障害等級に応じた給付額を差し引いた額が支給されます。
例えば、既存障害が第10級(一時金302日分)で、新たな労災により第7級(年金131日分)に該当した場合、第7級の年金額から既存障害分を調整した額が支給されます。
ただし、既存障害が労災によるものでない場合でも、同様の取扱いとなります。
なお、同一部位に新たな障害が加わった場合と、異なる部位に障害が生じた場合で、等級認定の方法が異なりますので、詳細は労働基準監督署にご相談ください。

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