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労災保険の傷病(補償)年金について
記事作成日:2025/8/4 / 最終更新日:2025/10/4
業務中や通勤中の災害のために労働者が負傷、疾病、障害、死亡した場合の公的保険に、労働者災害補償保険(労災保険)があります。
この労災保険の中で傷病が重いため一定期間完治しないで就労が困難な状態が継続する場合の給付として、傷病(補償)年金があります。
今回は、労災保険の傷病(補償)年金について解説していきます。
※本記事は2025年8月1日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。
この記事は、こんな方におすすめです。
☑ 長期療養中の労働者への補償制度を知りたい事業主・人事担当者
☑ 労災の各種年金制度を体系的に理解したい社会保険労務士・労務管理者
☑ 1年6か月以上の療養で収入が心配な被災労働者・家族
傷病(補償)年金とは、労災保険の中で長期療養が必要な業務上または通勤途上の災害による傷病に対して支給される給付です。
他の労災保険と同様に、業務災害の場合は傷病補償年金、通勤災害の場合は傷病年金と呼ばれています。
また、傷病(補償)年金に加えて、労働福祉事業として傷病特別支給金(一時金)や傷病特別年金が支給されます。
傷病(補償)年金を受給するためには、以下の要件をすべて満たすことが必要です。
この要件を満たした場合は、労働者からの申請が必要であり、申請された場合には所轄の労働基準監督署長により支給の可否が決まります。
傷病(補償)年金の支給額は障害等級に応じて金額が異なり、障害等級が多い方が年金額が高くなる仕組みです。
傷病(補償)年金の年金額は、給付基礎日額に基づき以下のように計算されます。
傷病等級第1級とは、給付の原因となった傷病により労働能力を完全に喪失して、常時介護が必要な状態に該当します。
年間の傷病(補償)年金の支給額は、給付基礎日額の313日分です。
傷病等級第2級とは、給付の原因となった傷病により労働能力を完全に喪失してますが、必ずしも介護が必要な状態ではありません。
または、給付の原因となった傷病により労働能力が著しく制限されていて、常に監視や一部の介助が必要な状態に該当します。
年間の傷病(補償)年金の支給額は、給付基礎日額の277日分です。
傷病等級第3級とは、給付の原因となった傷病により相当程度の労働力が制限されていて、一般の労働に就くことが難しい状態に該当します。
年間の傷病(補償)年金の支給額は、給付基礎日額の245日分です。
傷病(補償)年金に上乗せして支給される傷病特別支給金や傷病特別年金の支給額は、以下になります。
傷病特別支給金の支給額は、傷病等級第1級114万円、傷病等級第2級107万円、傷病等級第3級100万円です。
傷病特別年金の支給額は、傷病等級第1級の場合は算定基礎日額の313日分、傷病等級第2級の場合は算定基礎日額の277日分、傷病等級第3級の場合は算定基礎日額の245日分です。
傷病(補償)年金は、支給要件を満たした月の翌月から年6回支給されます。
年6回の支給月は、2月、4月、6月、8月、10月、12月で、支給月の前2か月分が支給されます。
このように、業務災害や通勤災害による傷病の療養を開始した日から1年6か月経過しても治癒していない場合には、労災保険から傷病(補償)年金が支給されます。
労災保険について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。