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今後の社会保険加入対象の拡大について

今後の社会保険加入対象の拡大について


記事作成日:2025/12/30

今後の社会保険加入対象の拡大について

今後の社会保険加入対象の拡大について

令和7年6月に、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案」が成立しました。
この年金制度改正法により、パートやアルバイトなどの短時間労働者の社会保険(健康保険、厚生年金保険)の加入対象を拡大することが決定されました。
短時間労働者の社会保険の加入対象の企業規模要件は、2016年から段階的に拡大されてきました。
2016年からの企業規模要件は従業員501人以上、2022年には101人以上、2024年には51人以上へと対象が拡大していったのです。
今回は、今後の社会保険加入対象の拡大のスケジュールや決定事項について詳しく解説していきます。
※本記事は2025年12月30日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

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  • 令和7年6月の年金制度改正法により、短時間労働者の社会保険加入対象を拡大する賃金要件撤廃と企業規模要件縮小が決定された。
  • 賃金要件(月額8万8,000円以上)は最低賃金が時給1,016円以上となる時期に撤廃され、週20時間以上勤務が加入の主な判断基準となる。
  • 企業規模要件は2027年10月から段階的に縮小し、2035年10月には完全撤廃され、すべての事業所で短時間労働者が社会保険加入対象となる。

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ パートやアルバイトの社会保険加入対応を早めに準備したい人事労務担当者
☑ 社会保険の適用拡大による人件費への影響を把握したい経営者・事業主
☑ 自身の社会保険加入がいつから対象になるか知りたい短時間労働者の方



1.短時間労働者の現状の社会保険の加入要件

現状の短時間労働者の社会保険の加入要件は、従業員51以上の社会保険の適用事業所に使用されていて、以下の条件をすべて満たした方です。

  • 週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 月額賃金が8万8,000円以上(年収約106万円以上)であること
  • 2か月を超えて使用される予定があること
  • 学生ではないこと

2.令和7年6月の年金制度改正法により今後の社会保険加入対象の拡大

令和7年6月の年金制度改正法により決定された短時間労働者の社会保険加入対象の拡大ポイントは、以下の2つです。

  • 短時間労働者の賃金要件の撤廃
  • 企業規模要件の縮小と撤廃

一つ一つ見ていきます。

(1)短時間労働者の賃金要件の撤廃

現状の短時間労働者の社会保険の加入要件のうち、月額賃金が8万8,000円以上であることの要件が撤廃されることが決定されました。
撤廃の時期は法律の公布から3年以内としていて、撤廃の時期を判断する指標は全国の最低賃金が時給1,016円以上となることを見極めて判断するとしています。
時給1,016円以上となることの理由は、時給1,016円で週20時間以上働くと、年額換算で約106万円となるからです。
短時間労働者の賃金要件の撤廃がされると、企業規模要件を満たしたほとんどの短時間労働者が社会保険に加入しなければなりません。
そのため、年収106万円の壁がなくなり、週の所定労働時間が20時間以上であるかどうかが社会保険の加入の大きな判断材料になります。

(2)企業規模要件の縮小と撤廃

現状の短時間労働者の社会保険の加入要件のうち、企業規模要件(現状は従業員51人以上)を10年間で段階的に縮小と撤廃することが決定されました。
縮小と撤廃のスケジュールは以下となり、2035年10月からは企業規模要件が撤廃されます。

縮小・撤廃時期 企業規模要件
2027年10月〜 従業員数36人以上
2029年10月~ 従業員数21人以上
2032年10月~ 従業員数11人以上
2035年10月~ 企業規模要件の撤廃

まとめ

このように、今後パートやアルバイトなどの短時間労働者の社会保険の加入対象者が拡大していくため、人事労務担当者は早めの準備が必要です。
社会保険の加入対象者が拡大予定について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。


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よくある質問

A. 賃金要件が撤廃されても、すぐにすべてのパート・アルバイトが社会保険に加入するわけではありません。企業規模要件は段階的に縮小されるため、2027年10月からは従業員36人以上、2029年10月からは21人以上、2032年10月からは11人以上の企業が対象となります。2035年10月に企業規模要件が完全撤廃されると、従業員数に関わらず、週20時間以上勤務し、2か月を超える雇用見込みがあり、学生でない方は社会保険加入対象となります。
A. 企業規模要件における「従業員数」は、厚生年金保険の被保険者数でカウントします。具体的には、フルタイムの従業員と、週の所定労働時間・月の所定労働日数がフルタイムの4分の3以上のパート・アルバイトの合計人数です。短時間労働者として新たに社会保険に加入した方は含みません。また、この従業員数は直近12か月のうち6か月以上で基準を満たしているかどうかで判定されます。
A. まず、自社の従業員数を正確に把握し、いつから適用対象になるかを確認することが重要です。次に、新たに社会保険加入対象となるパート・アルバイトの人数と、それに伴う社会保険料負担の増加額を試算してください。また、対象となる従業員への説明と意向確認も必要です。社会保険加入により手取り額が減少する場合もあるため、働き方の調整を希望する従業員への対応も検討が必要です。人件費の増加に備えた予算計画の見直しもお勧めします。

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