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2026年4月1日からの在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げ

2026年4月1日からの在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げ


記事作成日:2026/02/24

2026年4月1日からの在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げ

2026年4月1日からの在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げ

2026年4月1日から高齢者の就労を促すことを目的として、在職老齢年金の支給停止基準額が大幅に引き上げられます。
在職老齢年金の在職支給停止基準額とは、老齢厚生年金を受給しながら働いている場合に、老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額の合計額が一定額を超えると年金が支給停止になる基準額のことです。
今回は、2026年4月1日からの在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げについて解説していきます。
※本記事は2026年2月24日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

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  • 2026年4月1日から在職老齢年金の支給停止基準額が51万円から62万円に大幅引き上げされます
  • 老齢厚生年金の基本月額総報酬月額相当額の合計が62万円を超えた場合に年金が一部支給停止となります
  • 高齢者の働き控え防止や企業のシニア人材確保に効果が期待され、雇用戦略の見直しが必要です

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ 年金を受給しながら働く予定がある60歳以上の従業員
☑ シニア人材の雇用を検討している中小企業の経営者・人事担当者
☑ 高齢者雇用に関する制度改正を把握したい総務・労務担当者



1. 2026年4月1日からの在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げ

2026年4月1日から、在職老齢年金の支給停止基準額が以下の通りに引き上げられます。

項目支給停止基準額(月額)
2025年度(令和7年度)51万円
2026年4月1日〜(令和8年度)62万円

この引き上げにより、働きながら老齢厚生年金を受給する高齢者が、より高い収入を得ることが可能になります。

2. 在職老齢年金とは?

在職老齢年金とは、60歳以降に老齢厚生年金を受給しながら働く方が、老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額の合計額が62万円を超えた場合に年金額が支給停止になる仕組みのことです。
年金が支給停止になると言っても支給停止になるのは老齢厚生年金だけで、老齢基礎年金は支給停止にはなりません。

支給停止基準額の基になる老齢厚生年金の基本月額とは、老齢厚生年金のうち報酬比例部分の月額(加給年金額を除く)のことです。
また、総報酬月額相当額とは、月の標準報酬月額にその月以前1年間の標準賞与額の合計を12か月で割った金額を足した額になります。

3. 在職老齢年金の支給停止額の計算式

2026年4月1日からの在職老齢年金の支給停止額は、以下の計算式で計算できます。

在職老齢年金の支給停止月額=(老齢厚生年金の基本月額+総報酬月額相当額-62万円)÷2

老齢厚生年金の基本月額-在職老齢年金の支給停止月額が、実際の老齢厚生年金支給月額です。

例えば、老齢厚生年金の基本月額が10万円、総報酬月額相当額が55万円の人の場合の受給できる老齢厚生年金月額は、以下になります。

在職老齢年金の支給停止月額の計算
(10万円+55万円-62万円)÷2=1万5,000円

受給できる老齢厚生年金月額
10万円-1万5,000円=8万5,000円

4. 2026年4月1日からの在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げによる影響

年金を受給しながら働く高齢者にとっては、場合によっては支給停止を避けるために働き控えをしなくても良くなるメリットがあります。

また、企業側にとっても、経験豊富なシニア人材を確保できることがメリットです。

まとめ

このように、2026年4月1日からの在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げが行われます。

高齢者の雇用について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。


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よくある質問

A. 主に60歳以上で老齢厚生年金を受給しながら働いている方が影響を受けます。現行の基準額51万円では年金が支給停止になっていた方でも、2026年4月以降は62万円まで引き上げられるため、年金の支給停止を受けずに働ける可能性が高まります。例えば、老齢厚生年金の基本月額が10万円、総報酬月額相当額が55万円の方は、合計65万円となり現行では支給停止の対象ですが、改正後は支給停止額が減少し、より多くの年金を受け取りながら働くことができます。
A. いいえ、老齢基礎年金は在職老齢年金の支給停止の対象にはなりません。支給停止の対象となるのは老齢厚生年金のみです。老齢基礎年金は、働いて収入を得ていても全額が支給されます。そのため、在職老齢年金の計算を行う際には、老齢厚生年金の報酬比例部分(加給年金額を除く)のみを基本月額として計算します。この点を正しく理解しておくことで、年金と給与のバランスを考えた働き方の検討がしやすくなります。
A. 企業としては、まず高齢従業員の給与体系や雇用条件の見直しを検討することが重要です。支給停止基準額の引き上げにより、シニア人材がより高い収入を得ながら働けるようになるため、経験豊富な人材の確保・活用がしやすくなります。具体的には、定年後再雇用制度の処遇改善、高齢者向けの柔軟な勤務形態の整備、該当従業員への制度変更の周知などを進めることをお勧めします。制度の詳細や個別の対応については、社会保険労務士にご相談ください。

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