労働基準法の改正(連続勤務日数の上限規制、勤務間インターバルの義務化について)
記事作成日:2026/02/24
2026年には約40年ぶりに労働基準法が改正される予定でしたが、2026年通常国会への法案提出が見送られる見通しになりました。
約40年ぶりの抜本改正となるために注目を浴びていましたが、政府の方針転換や労使間の意見の対立により一旦仕切り直しになった形です。
ただし、この改正が立ち消えたわけではなく、論点ごとに再検討されるため、企業は準備をしておかなければなりません。
今回は、法案提出予定だった労働基準法改正のうち、連続勤務日数の上限規制、勤務間インターバルの義務化について解説していきます。
※本記事は2026年2月24日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。
この記事は、こんな方におすすめです。
☑ 連続勤務が発生しやすいシフト制を採用している人事・労務担当者
☑ 法改正に備えて就業規則の見直しを検討している経営者
☑ 従業員の健康管理や働き方改革を推進したい総務担当者
今回の労働基準法が改正で検討されていた主な項目は、以下になります。
この中で、連続勤務日数の上限規制、勤務時間インターバルの義務化について見ていきます。
現状の労働基準法では、休日は毎週少なくとも1回与えることが原則です。
しかし、毎週少なくとも1回の休日が難しい場合もあるため、現状の労働基準法では特例として4週間を通じて4日以上の休日を与えればよいとも定義されています。
そのため、4週間を通じて最初の4日間または最後の4日間を休日とすれば、24日連続勤務させることができます。
また、現状の労働基準法では、最初の4週間は最初の4日間を休日として、次の4週間は最後の4日間を休日とすれば、最大48日連続勤務させても違法ではありません。
労働基準法改正では、4週間を通じて4日以上の休日を与えればよいという特例を、2週間を通じて2日以上の休日を与えればよいという特例に変更しようとしていました。
この改正により、連続して14日以上の勤務を労働基準法で一律に禁止し、連続して働ける日数を最大13日までとしたのです。
勤務間インターバル制度とは、一日の終業時刻から次の始業時刻までに、一定時間の休息を確保する制度です。
現状の勤務間インターバル制度は努力義務ですが、労働基準法の改正により義務化へ格上げすることが検討されました。
休息時間の基準は、原則としてEU基準である11時間の休息確保を目指しています。
また、11時間の休息確保が難しい業種や勤務形態には、例外や段階的実施などの柔軟な仕組みも検討されています。
テレワークが普及したことにより、深夜まで業務を行った数時間後には始業時間が始まるような働き方が増えました。
その結果睡眠不足になり、脳血管疾患や心臓疾患のリスクが高まり、集中力の低下をまねく可能性が高まります。
インターバルを義務化することで、通勤時間や入浴時間などを除いた睡眠時間を物理的に担保し、これらのリスクを防ぐことが可能です。
2026年の労働基準法の改正は、見送られることが決まりました。
しかし、この改正は完全に無くなったのではないため、いずれかの改正のため企業は準備が必要です。
労働基準法の改正ついて、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。