労働安全衛生対策について
記事作成日:2025/5/1 / 最終更新日:2025/6/4
事業主は、職場における従業員の安全と健康を確保して安全衛生を守るために、必要な労働安全衛生対策を立てなければなりません。
労働安全衛生対策とは、従業員の安全と健康を守り、労働災害を防止するために事業主が講じなければならない措置のことです。
労働災害が起こった場合には、従業員の安全と健康が侵されるだけでなく企業にとっても経済的な損失や信用の失墜につながるため、労働安全衛生対策を立てることは大変重要です。
労働安全衛生対策は、労働者の安全と健康の確保や、快適な職場環境を形成することを目的とした労働安全衛生法に基づいて定められます。
今回は、企業が構築しなければならない労働安全衛生対策について解説していきます。
この記事は、こんな方におすすめです。
☑ 安全衛生水準を高めたい製造・建設部門の責任者
☑ 50名超の事業所で法令遵守を急ぐ総務・人事担当者
☑ 健康経営を推進し離職防止を図りたい中小企業経営者。
従業員の安全と健康を守り、労働災害を防止するために企業が行うべき代表的な労働安全衛生対策は、以下の対策です。
それぞれについて、詳しく解説していきます。
リスクアセスメントとは、職場や現場環境や作業手順などに存在する危険性や有害性を調査特定して、それらのリスクを低減または除去するための手法のことです。
具体的には、以下の手順により労働災害などの発生を予防します。
・労働災害につながる危険源を特定
・特定した危険源に対する評価と分析
・特定した危険源の評価と分析結果から優先度を決定
・優先度の高い順に危険源の除去や低減
安全衛生管理体制は、企業規模により違いはありますが労働安全衛生法の第10条~19条に定められた以下の体制を構築して権限や責任を明確にして活動することを義務付けられています。
・ 安全衛生委員会の設置
安全委員会、衛生委員会は安全衛生に関する事を調査し審議する委員会のことで、安全委員会は一定の事業が、衛生委員会は従業員50人以上の事業所が設置しなければなりません。
安全委員会と衛生委員会を両方設置しなければならない場合は、それぞれ設置せずに安全衛生委員会を設置することができます。
・安全管理者、衛生管理者の選任
安全管理者、衛生管理者とは、安全衛生に関する業務を統括して管理する専門的な知識を持つ担当者のことです。
従業員50人以上の事業所に、配置義務があります。
・産業医の選任
産業医とは、従業員の健康管理に対して専門的な指導や助言を行う医師のことです。
従業員50人以上の事業所に、配置義務があります。
職場の安全衛生対策は、事業主や管理者だけでなく全従業員が認識していなければなりません。
労働災害を防ぐためには、新入社員からベテランの社員や管理者まですべての従業員を対象に安全教育を実施する必要があります。
安全教育とは、安全衛生に関する知識や技術に対する教育のことです。
労働災害を防ぐためには、以下の作業環境の改善が必要です。
・5S活動の実施
5S活動とは、整理、整頓、清掃、清潔、躾の5つのSからなる活動のことです。
5Sを実施することで、労働災害を未然に防ぐことができます。
・換気の実施
換気を徹底することにより、有害ガス、蒸気、粉じんなどを排出して新鮮な空気を職場内に入れることが可能です。
・騒音対策の実施
耳栓などを使用することにより、騒音レベルを低減して騒音対策を実施することができます。
・十分な作業スペースの確保
スムーズな移動や作業の妨げにならないように、十分な作業スペースを確保することも大切です。
労働安全衛生対策の目的のひとつとして、従業員の健康の確保があげられます。
具体的な健康管理の対策は、以下になります。
・定期健康診断や特殊健康診断の実施
健康診断の実施は、労働安全衛生法に定められた事業主の義務です。
健康状態により、異常の早期発見や早期対応が図れます。
・健康相談やメンタルヘルス対策の実施
従業員が健康に関する相談ができる場所を設置したり、ストレスチェックの実施やメンタルヘルスに対する相談窓口を設置することも従業員の健康管理には有効です。
このように、労働安全衛生対策により、従業員の安全と健康を確保し、労働災害を防止することで、快適な職場環境を形成することが可能です。
労働安全衛生対策について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。