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雇用保険の高年齢雇用継続給付
記事作成日:2025/8/25 / 最終更新日:2025/10/4
昨今では定年延長や再雇用制度により、60歳以上の方でも働く方が増えています。
そのため、原則老齢年金が受給できる65歳までの収入を確保できる方が、以前よりも増えているのが現実です。
しかし、60歳までの給料収入が、60歳以降も続けて受け取れる方はあまりいません。
このような60歳時の収入よりも一定の割合下がった方のための雇用保険の給付として、高年齢雇用継続給付があります。
今回は、60歳以上で働いている方に関する雇用保険の給付である高年齢雇用継続給付について解説していきます。
※本記事は2025年8月24日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。
この記事は、こんな方におすすめです。
☑ 60歳以降の再雇用制度を検討している企業の人事・総務担当者
☑ 定年後も働き続けたいが収入減が心配な50代後半の労働者
☑ 高年齢者雇用に関する給付制度の最新動向を把握したい社会保険労務士・経営者
高年齢雇用継続給付とは、雇用保険の被保険者期間が5年以上あった60歳以上65歳未満の被保険者が、原則60歳以降の賃金が60歳時点の賃金と比較して、75%未満に低下した場合に支給される給付金です。
高年齢雇用継続給付の種類には、「高年齢雇用継続基本給付金」と「高年齢再就職給付金」の2種類あります。
高年齢雇用継続基本給付金とは、60歳以降に雇用保険の基本手当(失業保険)や再就職手当を受給していない方を対象とした給付金です。
定年後の再雇用により、同一企業に勤務し続けているケースなどが該当します。
高年齢雇用継続基本給付金を受給するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
高年齢雇用継続基本給付金の支給期間は、原則60歳に達した月から65歳になる月までです。
高年齢雇用継続基本給付金の支給額は、60歳以降の賃金と60歳時点の賃金の比較による低下率によって異なります。
高年齢雇用継続基本給付金の支給額 = 支給対象月に実際に支払われた賃金額 × 支給率
低下率が64%以下の場合は、実際に支払われた賃金額の10%です。
低下率が64%超75%未満の場合は、実際に支払われた賃金額の0%から10%の間で、賃金の低下率に応じて決まります。
また、実際に支払われた賃金の低下率が75%以上の場合は、支給されません。
高年齢再就職給付金とは、定年退職などで退職した後に雇用保険の基本手当などを受給して、その後別の企業などに再就職した方を対象とした給付金です。
高年齢再就職給付金を受給するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
高年齢再就職給付金の支給期間は、再就職した日の前日における雇用保険の基本手当の支給残日数によって変わります。
雇用保険の基本手当の支給残日数が200日以上ある場合は、再就職をした日の翌日から2年が経過する日が属する月までです。
雇用保険の基本手当の支給残日数が100日以上200日未満の場合は、再就職をした日の翌日から1年が経過する日が属する月までです。
高年齢再就職給付金の支給額は、高年齢雇用継続基本給付金と同じく、再就職後の賃金と離職前の基本手当の算定基礎となった賃金と比較による低下率によって異なります。
高年齢再就職給付金の支給額 = 支給対象月に実際に支払われた賃金額 × 支給率
低下率が64%以下の場合は、各月に実際に支払われた賃金額の10%です。
低下率が64%超75%未満の場合は、各月に実際に支払われた賃金額の0%から10%の間で、賃金の低下率に応じて決まります。
また、各月に実際に支払われた賃金の低下率が75%以上の場合は、支給されません。
2025年4月から高年齢雇用継続給付の支給額が、それまでより縮小されています。
また、今後高年齢雇用継続給付は、定年延長や再雇用制度が進んでいくことにより廃止されていく方向です。
雇用保険について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。