社会保険、労働保険手続・労務相談・助成金申請・給与計算など幅広く対応 | 兵庫県神戸市中央区の「トラスト社会保険労務士法人」

受付時間【9:00~18:00】※土日祝除く

TEL:078-325-3130

ARTICLE

令和7年度税制改正における所得税の基礎控除の見直しについて

令和7年度税制改正における所得税の基礎控除の見直しについて


記事作成日:2025/9/17

令和7年度税制改正における所得税の基礎控除の見直しについて

令和7年度税制改正における所得税の基礎控除の見直しについて

令和7年度税制改正により、基礎控除と給与所得控除の見直し、特定親族特別控除の創設、扶養親族等の所得要件の改正が行われます。
この改正により令和7年分の年末調整から変更になる点があるため、企業などの労務担当者は注意しなければなりません。
今回はこの改正の中で、基礎控除の見直しについて解説していきます。
※本記事は2025年9月17日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

 画像
  • 令和7年度税制改正により基礎控除額が大幅引き上げとなり、合計所得金額132万円以下は最高95万円控除に変更される。
  • 給与所得控除と合わせた「年収103万円の壁」は実質撤廃され、所得税がかかる年収基準が引き上げられる。
  • 令和7年分から適用開始、令和9年以降は中間所得層の控除が一律58万円に再改正される予定。

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ 令和7年分年末調整から変更となる控除額を確認したい人事・労務担当者
☑ 税制改正による給与計算への影響を把握したい経営者・事業主
☑ 所得税負担軽減の恩恵を知りたい給与所得者・パート労働者



1.基礎控除とは?

基礎控除とは所得税額を算出する場合に使われる所得控除の中の1つで、年間の合計所得金額が2,500万円を超えなければ誰でも適用を受けることができる控除です。
基礎控除は、納税者本人の合計所得金額に応じて控除額が変わります。
令和7年税制改正前の納税者本人の合計所得金額と控除額は、以下の通りでした。

納税者本人の合計所得金額 基礎控除額
2,400万円以下 48万円
2,400万円超~2,450万円以下 32万円
2,450万円超~2,500万円以下 16万円
2,500万円超 0円

このように令和7年の税制改正が行なわれる前は、基礎控除の最高控除額が48万円でした。
また、この改正前は、給与所得に対する控除である給与所得控除の年間給与の収入金額162万5,000円以下の控除額は55万円でした。
そのため、基礎控除の最高控除額と給与所得控除の年間給与の収入金額162万5,000円以下の控除額を合わせると103万円になります。
すなわち年収103万円の壁とは、年間の合計所得金額が年間103万円以下であれば所得税がかからないラインのことなのです。
令和7年からはこの税制改正により所得税がかかる金額が上がるため、年収103万円の壁は無くなります。

2.令和7年からの所得税の基礎控除の見直し

令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直しで、合計所得金額に応じて以下のとおり基礎控除額が改正されました。

納税者本人の合計所得金額 基礎控除額
132万円以下 95万円
132万円超~336万円以下 88万円
336万円超~489万円以下 68万円
489万円超~655万円以下 63万円
655万円超~2,350万円以下 58万円
2,350万円超〜2,400万円以下 48万円
2,400万円超~2,450万円以下 32万円
2,450万円超~2,500万円以下 16万円
2,500万円超 0円

今回の改正により、合計所得金額2,350万円以下の所得税の基礎控除の控除金額が変更になりました。
この控除額は、所得税の基礎控除の令和7年分、令和8年分に適用され、令和9年以降は以下のように再度見直されますので注意が必要です。

納税者本人の合計所得金額 基礎控除額
132万円以下 95万円
132万円超~2,350万円以下 58万円
2,350万円超〜2,400万円以下 48万円
2,400万円超~2,450万円以下 32万円
2,450万円超~2,500万円以下 16万円
2,500万円超 0円

まとめ

このように、令和7年度税制改正により、基礎控除や給与所得控除が見直され、特定親族特別控除の創設や扶養親族等の所得要件の改正が行われます。 この改正は、令和7年の年末調整から適用されますので、注意が必要です。

年末調整について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。


まずはトラストへ、お気軽にお悩みをお聞かせください

078-325-3130 メールで今すぐ無料相談

よくある質問

A. 令和7年度の改正により、基礎控除が最大95万円に引き上げられることで、これまでの「年収103万円の壁」は実質的になくなります。ただし、新たな所得税非課税限度額については、給与所得控除を含めた改正の全体像を確認する必要があります。また、社会保険の「106万円の壁」「130万円の壁」は引き続き存在しますので、世帯全体での税負担・社会保険料負担を考慮した働き方の検討が重要です。配偶者の扶養控除を受けている場合は、配偶者控除・配偶者特別控除の適用要件も考慮する必要があります。
A. 令和9年以降、合計所得金額132万円超~2,350万円以下の方の基礎控除額は一律58万円となります。これは令和7・8年と比較すると、特に合計所得金額132万円超~655万円以下の中間所得層にとっては控除額が減少することになります。例えば、合計所得金額400万円の方は、令和7・8年は68万円の控除でしたが、令和9年以降は58万円となり、10万円の控除減少により所得税負担が増加する見込みです。
A. まず、給与計算システムの更新が必要です。基礎控除額の変更に対応したシステムへのアップデートを早めに確認してください。次に、従業員への周知が重要です。特にパート・アルバイトの方々には、働き方の選択肢が広がることを説明する必要があります。また、扶養控除等申告書の記載方法も変更される可能性があるため、国税庁からの最新情報を随時確認し、社内研修の実施も検討することをお勧めします。令和7年10月頃までには準備を完了させることが理想的です。

給与計算、就業規則、社会保険、労働社会保険など労務管理事務について
トラスト社会保険労務士法人へのご依頼・ご相談は