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令和7年度税制改正における所得税の給与所得控除の見直しについて

令和7年度税制改正における所得税の給与所得控除の見直しについて


記事作成日:2025/9/7

令和7年度税制改正における所得税の給与所得控除の見直しについて

令和7年度税制改正における所得税の給与所得控除の見直しについて

令和7年度税制改正により、基礎控除と給与所得控除を見直して、特定親族特別控除を創設し、扶養親族等の所得要件の改正が行われます。
この税制改正により令和7年の年末調整は、従来とは変更になる点があるため、企業などの労務担当者は注意が必要です。
今回はこの改正の中で、給与所得控除の見直しについて解説していきます。
※本記事は2025年9月17日時点の法令をもとに執筆しており、法改正等により現在の制度と異なる場合があります。ご不明点は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

今回の記事の3行要約

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  • 令和7年度税制改正により、所得税の給与所得控除の最低保証額が55万円から65万円に引き上げられる。
  • 基礎控除と合わせた控除額の増加により、所得税がかかる年収の境界線(年収の壁)が従来の103万円から上昇する。
  • 給与収入190万円以下の控除額が一律65万円となり、中低所得者層の税負担が軽減される見込み。

この記事は、こんな方におすすめです。

☑ 令和7年の年末調整で新制度対応が必要な経理・人事担当者
☑ パート・アルバイト従業員の勤務調整を検討している事業主・管理者
☑ 配偶者控除や扶養範囲内での働き方を考えている労働者・家族



1.給与所得控除とは?

給与所得控除とは、パートやアルバイトも含む会社員などの給与所得者が、所得税や住民税を計算する場合に、給与収入から一定額を控除することができる制度のことです。
給与所得控除は、納税者の給与等の収入金額に応じて控除額が変わります。
令和7年度の税制改正では、所得税に対する給与所得控除額の最低保証額が55万円から65万円に上げられました。
令和7年度税制改正前の納税者の給与等の収入金額と所得税に対する給与所得控除額は、以下の通りでした。

給与等の収入金額 給与所得控除額
~55万円 給与等の収入金額の全額
162万5000円以下 55万円
162万5000円超~180万円以下 収入金額×40%-10万円
180万円超~360万円以下 収入金額×30%+8万円
360万円超~660万円以下 収入金額×20%+44万円
660万円超~850万円以下 収入金額×10%+110万円
850万円超 195万円 (上限)

このように令和7年の税制改正が行なわれる前は、給与所得控除の年間給与の収入金額162万5,000円以下の給与所得控除額は55万円でした。
また、すべての納税者に適用される基礎控除については、所得税に対する最高控除額が48万円でした。
そのため、給与所得控除の年間給与の収入金額162万5,000円以下の控除額と基礎控除の最高控除額を足すと103万円になります。
すなわち年収103万円の壁とは、所得税がかかるかかからないかの境界線のことなのです。
令和7年からは、税制改正により所得税がかかる境界線が上がります。

2.令和7年からの所得税の給与所得控除の見直し

令和7年度税制改正による所得税の給与所得控除の見直しで、納税者の給与等の収入金額と所得税に対する給与所得控除額は以下のとおり改正されます。

給与等の収入金額 給与所得控除額
~65万円 給与等の収入金額の全額
162万5000円以下 65万円
162万5000円超~180万円以下 65万円
180万円超~190万円以下 65万円
190万円超~360万円以下 収入金額×30%+8万円
360万円超~660万円以下 収入金額×20%+44万円
660万円超~850万円以下 収入金額×10%+110万円
850万円超 195万円 (上限)

まとめ

このように、令和7年度税制改正によって、基礎控除や給与所得控除が見直されて、特定親族特別控除の創設や扶養親族等の所得要件の改正が行われます。
この税制改正は、令和7年の年末調整から適用されますので、年末調整を行う場合には注意が必要です。

年末調整について、知りたいことや疑問点などがございましたら是非一度当事務所にご相談ください。


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よくある質問

A. 令和7年度税制改正により、給与所得控除の最低保証額が55万円から65万円に引き上げられます。改正前は、給与所得控除55万円と基礎控除48万円を合わせた103万円が所得税がかかるかかからないかの境界線でした。この「103万円の壁」について、令和7年からは税制改正により所得税がかかる境界線が上がることになります。ただし、今回の改正では基礎控除と給与所得控除の見直しに加え、特定親族特別控除の創設や扶養親族等の所得要件の改正も同時に行われるため、全体的な影響については総合的に判断する必要があります。
A. 令和7年度税制改正後は、給与収入190万円以下の方は一律65万円の給与所得控除が適用されます。これは改正前と比べて控除額が増加するため、該当する収入層の方の所得税負担が軽減されることになります。特に、年間給与収入が162万5000円以下の方は、改正前の55万円から65万円へと10万円控除額が増えるため、その分課税所得が減少します。一方、給与収入が190万円を超える方の控除額計算式は従来通りとなっており、高所得者層への影響は限定的です。
A. 令和7年の年末調整から新しい税制改正が適用されるため、以下の点に特に注意が必要です。
・給与所得控除額が最低保証額55万円から65万円に変更され、190万円以下の収入に対して一律65万円が適用されます
・基礎控除と給与所得控除の見直しに加えて、特定親族特別控除が新たに創設されます
・扶養親族等の所得要件についても改正が行われるため、扶養控除の適用判定に変更が生じる可能性があります
これらの改正は令和7年の年末調整から適用されますので、企業の労務担当者は事前に改正内容を十分に理解し、従業員への周知を行うことが重要です。年末調整について疑問点がございましたら、専門家にご相談されることをお勧めします。

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